■2006/03/09 (木) 空腹の幸せ。
心理カウンセラーのテンメイです。
先日、珍しく早く帰った時のことです。
電車を降りて、家路をたどっていると、
カレーの匂いがしました。
おなかペコペコでしたので、
なんとも美味しそうに感じました。
家の近所まで来ると、今度は焼き魚の匂い。
口の中は、よだれ大量状態です。
家の玄関を開けると、なんだか煮物の匂い。
カブラが美味しく炊けていました。
パクパク食べながら、幸せ、実感。
お腹が空くと、本当に何でも美味しいですね。
空腹は、食べ物を一番美味しくする調味料かもしれません。
でも、人間って、贅沢にできていますね。
ハンバーガーショップでは、時間が過ぎると廃棄です。
コンビニも、廃棄時間があるそうです。
なんだか、もったいないですね。
私がまだ若かったサラリーマン時代、
ハンバーガーショップが捨てた、ゴミ袋から、
廃棄商品をさがすオジさん達を見ました。
当時は、ホントーに馬鹿にしていました。
月日が流れ、私も結構な歳になり、かつ、
カウンセリングという職業をやらさせてもらっています。
今は、このオジさん達を馬鹿にする気も、
軽蔑する気も消えてなくなってしまいました。
それぞれに、事情があったことなんでしょう。
一生懸命、生きていると、最近は思います。
コンビニ店員さんに聞いた話です。
廃棄商品は、ゴミ扱いですから売ったり、
人にあげたりは、ルールで禁止されています。
で、ある店の店長。
何か事情があるような小学生が、夜な夜な廃棄商品を
さがしに来ていたのを見つけました。
一度、捕まえて事情を聞いたそうです。
詳しくは書けませんが、悲惨な家庭事情とのこと。
病気の母親に、ご飯を食べさせてあげたい一心から
小学生が一生懸命に考えて取った行動でした。
店長も困ってしまいました。ルールはルールです。
次の日の夜、廃棄する必要のないお弁当が、店外の
ケースの上に、ふたつ、置かれていました。
「うっかり落としたから、もう売り物にならないなぁ」って、
店長の独り言。小学生は黙って頭を深々と下げて帰って行きました。
お弁当を持った腕と肩が泣いていたようでした。
落とした分、中身はきれいではなかったでしょうが、
多分、今までで一番美味しいお弁当でしたでしょうね。
お腹が空いて、わかる美味しさ。
店長も、人間として、いい味がありますね。
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